こんにちは、イラストレーターの水無瀬翔一です!
今回は小型犬の擬人化キャラクターのイラストメイキングです。
僕がシリーズとして4枚描いた内の、今回はトイプードルのキャラクターイラストメイキングの解説になります。
↓動画版はコチラ
小型犬擬人化イラスト|トイプードル【ラフイメージ】
最近は『アークナイツ』や『レッド:プライドオブエデン』などのゲームも登場して、擬人化や獣人キャラクターの需要も増えてきてますね。
今回のそんな擬人化キャラクターとして小型犬からイメージを出してみました。
トイプードルということで、キャラクターの特徴を箇条書きで出していってイメージを膨らませていきました。
- かわいい、キュート系
- 甘え上手
- あざとい
- タレ目、上目づかい
- ボブヘア
- 服装は女の子っぽくワンピース系にする
- ピンクや茶色を色の基調にする
上記のようなイメージを膨らませてから、ラフ画を起こしていきました。
ラフ~線画
大まかにポーズなどを決めたラフ画から、線画を起こしていきます。
線画は以下のような感じになりました。
今回は上目遣いにするために若干俯瞰のポーズにしましたが、今見るともっとフカンでもよかったかもしれません。
※フカン・・・上から見たようなパース(遠近感)で描く構図
トイプードルということで、かわいくあざとい性格が見て取れるような雰囲気を意識して描きました。
トイプードルはタレ耳で、見た目も内面もあまり強気なタイプではないのでおっとりした表情にしました。
また、毛先のカール具合や、柔らかさを出すことを意識しています。
ここから塗りに入っていきます。
塗り
①ベタ塗り
(動画版:0:07~)
まずはベタ塗りをしていきます。
トイプードルといえば茶色ですよね!
ただ、今回は性格として「甘え上手・あざとさ」というイメージも出していきたかったので、服はピンク色を使って女の子っぽさを前面に出すように色をチョイスしました。
②瞳の描き込み
(動画版:0:32~)
キャラクターの雰囲気を早くから掴みながら塗っていきたかったので、まずは瞳から描き込んでいっています。
まず瞳の上部の方に影【乗算】で色をつけます。
この時点ではまだ生気のある瞳に見えませんが、ハイライトで光の表現を入れることでグッとキラキラした瞳になってきます。
瞳の下部には映り込みで黄色みがかった光【覆い焼き発光】を入れ、上部に真っ白なハイライト【加算発光】を入れています。
ここで一緒に鼻の部分にも光を入れて多少の凹凸を出しました。
③全体の髪付け
(動画版:2:21~)
肌の影を付けていきます。
ここまで進めていて、髪・肌・服の影表現をまとめて「乗算」でやってみようかなと思いつきました。
少しグリザイユ画法的な描き方ですね。
今回シリーズで4体分描くため、少しずつ描き方を変えてみた方が違いが出て面白いかもしれないと思ったからです。
なので、普段はあまりやらないのですが、彩度の低いグレーで全体に一気に影を付けていきます。
(動画版:3:09~)
彩度の低いグレーで塗ったため当然影の色味が暗すぎるのですが、これについては後でオーバーレイで調整します。
なので、今はこれでOKとして先に進みます。
④髪色をさらに描き込む
毛先の色味をもっと複雑にするために、以下の手を加えています。
- 毛先を赤のエアブラシでグラデーションをかける
- 髪の裏部分や後ろにあたる毛先の奥行き感を出すため、【スクリーン】で青みがかった効果を入れる
(動画版:なし(動画に取り忘れましたすみません;;))
⑤オーバーレイで影の色味調節
ここで、暗すぎる影色を「オーバーレイ」で彩度をあげます。
(動画版:5:30~)
ピンク系のオーバーレイで彩度を調整しました。
これで影がより馴染みました。
⑥髪にハイライトを描き込む
影が大体描き込めてきたので、髪にハイライトを入れていきます
(動画版:5:37~)
⑦化粧表現
頬を染めてチークのような表現を足します。
また、唇の色もピンク系でつけ、光も入れていきます。
(動画版:4:45~)
⑧髪のディテールを追加
髪のディテールを追加していきます。
少し明るめの色で線画の上から描いていきます。
(動画版:9:12~)
※線画の上に被せて塗るために、線画の上にレイヤーを配置しています。
⑨背景
キャラクターが仕上がったので背景をつけていきます。
今回はシリーズで統一感のある背景にしています。
(動画版:10:16~)
⑩全体の色味調整(トーンカーブ)
最後にトーンカーブで全体の色味を調整していきます。
今回はiPad Proで制作したのですが、PCで見たりiPhoneで見たりすると色味が変わって見えるので、色んなデバイスで見てちょうどいいバランスを探します。
今回は全体的に色味を濃くするよう調整しました。