こんにちは!水無瀬です。
イラストを描く際、「なんか手が上手く描けない!」っていうのはけっこう最初の方に立ちはだかる壁だと思います。
そこで今回は、僕がイラストを描いていく中で見つけた「手の簡単な描き方」についてまとめてみました。
動画バージョンはコチラです↓
【イラスト講座】手の簡単な描き方!【初心者向け】
手は大まかなブロックに分けて単純化して捉えることがかなーり!大切です。
イラスト全般に言えることですが、「最初は単純に描く」→「徐々に細かくしていく」ことが難易度を下げる秘訣です。
そこで、手のブロック分けの仕方をお伝えしてから、手の描き方の解説をしていこうと思います。
【前提】手をブロック分けして考える
手をどうブロック分けするかというと以下のような感じ。
「手の甲(平)」と「4本指」と「親指」の3つに分けることができます。
いったん手を消してアタリだけの状態にすると、さらにわかり易いと思います。↓
この形が手の構造の基本です。
僕は「ミトンの手袋」に見立ててます。
こんな風に手はブロック分けすると、超単純な形で捉えることができるんです。
これを理解して利用すると、ササッと説得力のある手が描けるようになります。
ここでワンポイント意識しておきたい点があります。
「ミトンの手袋」のアタリを描く上で、指の付け根や指の関節は山なりを意識するということです。
ここでぜひ、自分の手を眺めてみてください。
上のイラストのように自分の手は、付け根・関節・指先、すべて「中指が一番上」に来ているはずです。
そのため「ミトンの手袋」のアタリを描く際も指の部分は山なりを意識して描きましょう。
【手順1】手は単純化したアタリを描く
それではここまで解説したように、いろいろな手のポーズのアタリを描いてみます。
細かい指を描いていくのはその後です。
③④などのナナメの手や、⑥のようなパースのかかった手もこうした単純な図形なら比較的簡単に描けます。
そしてこのアタリが描ければ、あとは中に指を描き入れていくだけなので、頭の中にずいぶん具体的に手の形が思い浮かんできてくれます。
※親指のアタリを描かない方が描きやすいなと思った場合は、親指は最後に付け加えることにして、アタリでは省略したりしてます
【手順2】アタリに沿って指を描く
アタリが描けたら、その中に指を描いていきましょう。
関節が目立つようなポーズでは、さらに補助線を意識して指ごとの高さを変えて描きます。
このように、このブロック分けは手の色んなポーズに応用できます。
手を描く難易度が格段に下がるので、ぜひ意識して使ってみてください。
実際にキャラクターの手を描いてみよう
それでは実際にこれまで解説した方法で、実際にキャラクターの手を描いてみましょう。
今回は僕が自前で用意した腕なしのキャラクターの線画を使っていきます。
アタリを描く
①まずはアタリを描きます。
手の甲の台形を、手を置きたい位置に描いちゃいましょう。
イメージする角度で四角形を描くだけです。
②それに指の部分の四角形も付け加えて「ミトンの手袋」にしていきます。
アタリに沿って指を描き入れる
③アタリが描けたら、アタリにしたがって4本指を描き入れていきましょう。
ここで、最初平面的に描いていた手の甲の「厚み」も少し足しています。
指に動きをつける
④また、今回は人差し指だけホッペにくっつけるポーズにしたかったので、人差し指だけアタリを消して修正します。
こんな風に、指の動きは「後から」つけると簡単になっていいです。
最初はとにかく単純に描きましょう。
腕を描く(バランス解説)
⑤手が描けたので、腕を描いていきます。
肩口につながる線を探っていきます。線は思い切って引いていきましょう。ちょっとずれてると思ったら後から修正すればいいだけです。
また、今回僕がやっているように、腕より手を最初に描くのがオススメです。
なぜなら、手を最初に描いてしまうことで腕の始点と終点がブレずにしっかりと定まることになります。
腕から順番に描きたくなるかもしれませんが、手を描いてしまってからの方が圧倒的に描きやすいと思います。
⑥右手が描けたので、左手も右手の手順と同じようにして描いていきます。
左手は腕の部分が後ろに引っ込んでいるので遠近感を意識して描きます。
キャラクターの手が描けました!
(この記事では過程を抜粋した画像で手順解説していますが、動画ではリアルタイムで描いている様子を載せているのでよければそっちも見てみてください)
このように、
- まず描きたい手の角度の台形(手の甲)を描いちゃう
- ミトンの手袋にしていく
- アタリに沿って細かく指を描く
このやり方をすることでキャラクターの手もすんなりと描けるようになると思います。
ぜひ試してみてください
手をさらに魅力的に描くためのコツ
ここからはおまけ的に、手をさらに魅力的に描くためのコツをご紹介していきます。
指の背は少し反らせる
1つ目のコツは「指の背は少し反らせる」ことです。
以下のイラストは指の背を直線で描くか、少し反らせて描くかでバージョンを分けてみました。
右のイラストの方がスマートな印象しませんか?
指の背を少し反らせる意識で線を引くだけで、だいぶ手全体の印象が変わると思います。
小指の動きだけズラす
2つ目のコツは「小指だけ遊ばせる」ことです。
例えば以下のイラストでは、普通に柄を握ったポーズを少し変えて、小指だけ違う動きをさせています。
これも右のイラストの方がオシャレな印象を受けますよね。
少し女性的な印象というか、色っぽさみたいなものが増す感じがします。
このポーズ以外にも、色んなポーズに応用できるし、とても簡単にできるのでぜひ試してみてください!
まとめ
今回は「手の簡単な描き方」についてお伝えしてみました。
内容をまとめると、
- まず描きたい手の角度の台形(手の甲)を描いちゃう
- ミトンの手袋にしていく
- アタリに沿って細かく指を描く
この順番で手を描いていくと簡単に描くことができます。
「最初は単純に描く」ということを意識すると難易度が格段に下がるので、ぜひ試してみてください!